相続放棄手続きの流れ-7つの手順で完了します

相続放棄の手順

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みな司法書士法人 川上直也

司法書士になる前は、特別養護老人ホームで介護の仕事をしていました。私は、実際にお年寄りが法律の問題でお悩みになっている姿を身近で見て、誰もが気軽に相談できる、心に寄り添う法律の専門家が必要だと感じるようになりました。こうした思いから司法書士になり、当事務所を立ち上げるに至ります。ご相談は、お気軽にどうぞ。

相続放棄の申述は、家庭裁判所にて行います。裁判所に相続放棄の申述が受理されて「正式に相続放棄をした」と認められることになるのです。

しかし、普段の生活をしている中で、裁判所に訪れる機会なんてほとんどありません。はじめて相続放棄をする方は、なんだか敷居が高いと感じてしまうのではないのでしょうか。

そこで、ここでは、はじめて相続放棄をする方でも安心して手続きが進められるように、相続放棄の手続きの流れを7つの手順に分けて解説していきます。

相続放棄申述書の記載例を含め詳細に解説していますので、ぜひ参考にしてください。

相続放棄をするための7つの手順

1.まずは相続放棄をすべきかよく検討しましょう

あなたは、「相続放棄で放棄される財産」を把握されていますか?もし分からない場合は、こちら↓をご確認ください。

相続放棄をする前に知っておきたい4つの注意点

2018.04.08

もう一つ、「遺産の放棄と相続放棄の違い」はご存じでしょうか。分からない方は、こちら↓をご確認ください。

あなたは誤解していませんか?遺産の放棄と相続放棄は異なります

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これらは、相続放棄をする際には必ず知っておくべき知識です。焦らずに、まず確認しておくことをおすすめします。

また、相続放棄には「自分のために相続の開始があったことを知った時から3ヶ月以内」という期間制限があります。被相続人の預貯金等を使ってしまった場合にも、相続放棄は認められません。こちらの記事↓に記載していますのでご確認ください。

注意!次の3つの行動をとると、強制的に相続をしたものとみなされます

2017.06.10

2.必要な添付書類を収集

相続放棄について必要な知識を確認した後は、具体的な手順をみていきましょう。

まずは、裁判所の管轄を調べます。管轄とは、相続放棄申述先の裁判所のことです。管轄の裁判所は、被相続人の最後の住所地の家庭裁判所となります。

裁判所の管轄はこちら(リンク先は裁判所HPです)

次に、相続放棄をするための必要書類を入手します。

相続人が子の場合の、相続放棄必要書類と入手場所は次のとおりです。

  1. 相続放棄申述書(家庭裁判所HPからダウンロード(リンク先は裁判所HPです)または、各家庭裁判所に備え付けてある)
  2. 亡くなった人の住民票除票
  3. 亡くなった人の死亡の記載のある戸籍謄本
  4. 相続放棄をする人の戸籍謄本
  5. 収入印紙(800円分)
  6. 連絡用郵便切手(金額は各裁判所によって異なります。裁判所HPで確認しましょう。「〇〇家庭裁判所 連絡用郵便切手」などで検索をすると出てきます。〇〇は管轄を入れてください)

その他の相続人の必要書類については、こちら↓をご確認ください。

相続放棄に必要な書類-全相続人分を掲載

2018.04.08

3.相続放棄申述書の作成

相続放棄申述書
  1. 収入印紙は800円。連絡用郵便切手は各裁判所によって異なります。裁判所HPで確認しましょう。
  2. 収入印紙を貼る欄です。
  3. 申述先の家庭裁判所と申述年月日を記入します。
  4. 相続放棄をする人の氏名を記入します。印鑑は認印で構いません。
  5. 添付した書類にチェックを入れます。通数も忘れずに記入しましょう。
  6. 放棄する人をここに記入します。住所は住民票上の住所を記入しましょう。
  7. 放棄する人が未成年者の場合は、ここに親権者(親)を記入します。
  8. 被相続人(亡くなった人)を記入します。相続放棄申述書
  9. 申述の理由は、あなたの事情をそのまま記入します。財産の種類は分かっているものを記入すればよいでしょう。
上申書の提出が必要な場合

自分のために相続の開始があったことを知った時から3ヶ月が経過している場合は、上申書も提出する必要があります。詳しくはこちら↓をご確認ください。

3ヶ月の期間経過後に相続放棄をする具体的な方法

2018.04.08

4.家庭裁判所へ相続放棄を申述

家庭裁判所へ相続放棄を申述相続放棄の申述と書いていますが、具体的にあなたがすることは家庭裁判所に書類を提出することだけです。つまり、「相続放棄の申述」≒「家庭裁判所に相続放棄の書類を提出」ということになりますね。

裁判所の法廷でなにかの宣言をするわけではありませんので、ご安心ください。

向かう先は管轄の家庭裁判所です。前述していますが、被相続人の最後の住所地の家庭裁判所になりますね。
裁判所の管轄はこちら(リンク先は裁判所HPです)

持ち物は、今まで収集・作成した書類と認印を持って行けば十分です。提出する書類のコピーもとっておきましょう。

裁判所は、「簡易裁判所」「地方裁判所」「家庭裁判所」などの各種裁判所が一つの建物に入っているところもあります。役所の〇〇課みたいなイメージですね。裁判所内に案内図があると思いますので「家庭裁判所」の窓口へ向かいましょう。

家庭裁判所の窓口では、「相続放棄をしに来ました」と伝えて書類を提出しましょう。後は、裁判所職員の指示にしたがって手続きを進めていけば大丈夫です。

なお、遠方に住んでいて管轄の裁判所まで行くことが難しい人は、郵送で書類を提出することもできます。

5.家庭裁判所から送られてくる照会書に回答する

相続放棄照会書への回答相続放棄の書類を提出から日から約1週間後、裁判所から「相続放棄の照会書」というものが送られてきます。

この照会書には、「あなたは本当に相続放棄をしましたか?その理由は?」などということが書かれています。提出した相続放棄申述書を参考に回答してください。

この照会書のイメージは、相続放棄の本人確認のようなものです。ここまでで相続放棄書類の作成をした方はお気づきかもしれませんが、相続放棄の書類は、他人の名義で提出することも比較的簡単にできてしまいます。

たとえば、相続争いが起こっていた場合に「遺産を確保するために他の相続人を相続放棄させてやろう」などといったことも、できてしまうのです。

こういったことを防ぐために、裁判所は相続放棄の照会書を送って本人の意思確認を行っています。

ですので、あまり気構えずに、提出した相続放棄申述書と同じ内容を記入していけばよいでしょう。照会書を記入したら、裁判所へ返送します。もちろん直接持っていっても大丈夫です。

6.家庭裁判所で相続放棄の申述が受理される

あなたの相続放棄に特に問題がなければ、5の照会書を返送した後から約1週間後に、家庭裁判所から「相続放棄受理通知書」が送られてきます。この通知書が届いたら、相続放棄は正式に受理されたということになります。

役所や債権者(被相続人にお金を貸した人)から相続放棄の証明を求められたら、「相続放棄受理証明書」を裁判所から交付してもらいます。この証明書の交付方法は、通知書に記載されていますので困ることもないでしょう。

債権者によっては、通知書のコピーで十分だというところもあります。

7.必要なら次順位の相続人に連絡を入れましょう

同順位の相続人全員が相続放棄をすると、相続権が次順位の相続人に移ります。

たとえば、あなたが唯一の相続人だとして子の立場で相続放棄をしたら、次順位である親に相続権が移ります(もし、親がすでに亡くなっているとしたら、兄弟姉妹へ相続権が移ることになりますね)。詳しくは、こちら↓をご確認ください。

相続放棄した後も財産管理は続く?相続放棄後の4つの注意点

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被相続人に借金があるなどの理由があって相続放棄をした方は、次順位の相続人も相続放棄をすることになるでしょう。あなたが相続放棄をしたことを伝えて、相続放棄の理由や方法を教えてあげましょう。


以上が、相続放棄手続きの流れになります。一つひとつの手順をしっかり確認していけば、相続放棄はそんなに難しい手続きではありません。3ヶ月の期間制限に注意しながら、必要な知識を確認して、焦らずに手続きを進めていきましょう。

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