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市役所からの地籍調査の立会を拒否するために、相続放棄をした事例

測量の写真

1.ご相談時の状況

相談者は、50代の女性Aさんです。ある日突然、他県の市役所から、3代前(曽祖父)の土地の名義に基づいて地籍調査のための立ち会いを求める通知が届きました。

地籍調査

地籍調査とは、主に市町村が主体となって、一筆ごとの土地の所有者、地番、地目を調査し、境界の位置と面積を測量する調査です。「地籍」とは、いわば「土地に関する戸籍」のことです。各個人には固有の「戸籍」という情報があり、様々な行政場面で活用されているのと同様に、土地についても「地籍」の情報が行政の様々な場面で活用されています。

※国土交通省地籍調査WEBサイトより引用

その通知によると、当該土地は相続登記が未了であり、Aさんの曽祖父Bさん名義のままになっているようです。そして、Bさんの相続人であるAさんに、地籍調査のための立ち会いをしてほしいとのことでした。

問題となっている土地は他県の山林にあり、財産的価値の低い土地です。このまま相続をしてもメリットはなく、管理負担だけを負うことになってしまいます。

このような状況の中で、Aさんは相続放棄を希望し、当事務所に相談に来られました。

2.相続放棄の方法

2−1.どの世代の相続放棄をするか

ここで問題となるのは、どの世代の相続の放棄をしなければならないのかという点です。本件で先代らの亡くなった順番は次のようになります。

  1. 曽祖父(土地の名義人)
  2. 祖父

そして、③の父の相続人として、Aさんがいます。このような場合は、③父の相続を放棄すれば、①曽祖父、②祖父の相続を放棄したことになります。したがって、Aさんは③父の相続を放棄することにしました。

2−2.相続放棄の期限

相続放棄は、原則として「自分のために相続の開始があったことを知った時から3ヶ月以内」にすることが必要です。本件のAさんは、父の死亡を数十年前に知っていたので、相続放棄の期限を過ぎていました。

民法915条(相続の承認または放棄をすべき期間)

1.相続人は、自己のために相続の開始があったことを知った時から3箇月以内に、相続について、単純若しくは限定の承認又は放棄をしなければならない。ただし、この期間は、利害関係人又は検察官の請求によって、家庭裁判所において伸長することができる。

(2項略)

しかし、この3ヶ月の期限は、例外として「相続人が相続放棄をしなかったのが、①被相続人に相続財産が全くないと信じ、②このように無いと信じることについて相当な理由がある場合には、相続放棄の期間計算のはじまりを、相続人が被相続人の相続財産があることを知った時から起算してもよい」とされています。

本件のAさんは、この例外事由にあたったので、当事務所が事情を説明した書面を作成して裁判所に提出したところ、相続放棄の起算点を、「市役所からの通知が到達した日」にずらすことができました。

3.相続放棄の完了

以上により、Aさんは無事に相続放棄を完了することができました。地籍調査の立ち会いも不要になり、今後の管理負担を負うことも無くなります。

当事務所は、相続放棄に関する数多くのご依頼を解決しております。相続放棄に関してお困りの方は、お気軽にお問い合わせください。

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ABOUT US
みな司法書士法人 川上直也
司法書士になる前は、特別養護老人ホームで介護の仕事をしていました。私は、実際にお年寄りが法律の問題でお悩みになっている姿を身近で見て、誰もが気軽に相談できる、心に寄り添う法律の専門家が必要だと感じるようになりました。こうした思いから司法書士になり、当事務所を立ち上げるに至ります。ご相談は、お気軽にどうぞ。