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遺産相続手続きの流れ-9つのステップで完了します

相続手続きの流れ

遺産相続の手続きを調べてみると、インターネットや書籍から様々な情報を入手することができます。

入手できる情報が多いのはよいことですが、「じゃあ、いったい何から手を手ければいいんだ…」と困ってしまう方も多いのではないでしょうか。

そこで、ここでは、はじめて相続手続きを進める方でも困らないように、遺産相続手続きの流れを9つのステップに分けて解説していきます。この記事のとおりに進めていけば、滞りなく遺産相続の手続きを完了させることができますので、ぜひ参考にしてください。

遺産相続手続きの流れ

遺産相続の手続きは、以下の流れに沿って進めることをおすすめします。

STEP1:相続の開始

相続は人が亡くなると開始します。亡くなった人を「被相続人」、相続する人を「相続人」と呼びます。

遺産相続の手続きとは、簡単に言うと、「被相続人の残したすべての財産(遺産といいます)を相続人が引き継ぐための手続き」のことです。

この「遺産の引き継ぎ」のためにしなければならないことは、被相続人の残した各種の遺産の「名義の変更」になります。

つまり、遺産相続の手続きとは、「被相続人名義の遺産を、相続人名義に変更していく手続き」ということになりますね。

STEP2:遺言の調査、遺言書の検認(遺言がなかった場合はそのまま3へ)

遺言

まずは被相続人(亡くなった人)が遺言を残していないかを調査しましょう。遺言の内容は、後述する遺産分割協議よりも優先しますので、最初に調査しておく必要があるのです。

遺言には、自筆証書遺言と公正証書遺言があります。自筆証書遺言は自分で保管、公正証書遺言は公証人役場で保管されています。

もし、自筆証書遺言があった場合は、封を開けないでください。裁判所の「検認」という手続きで、他の相続人立会の元に開封することになるからです。※公正証書遺言に検認は不要

遺言については、こちら↓の記事が参考になります。

インテリアと花

STEP3:相続人の調査・戸籍類の収集

ここですることは「相続人の確定」です。だれが相続人になるのかを確定させるために、戸籍を収集して調査をしていきましょう。

戸籍は、本籍地の市区町村役場で入手することができます。本籍地が遠方の場合は、郵送で取得が可能です(「〇〇市 戸籍 郵送」などで検索すれば、郵送方法を載せたHPがでてきます)。

なお、相続人を一人でも欠いた遺産分割協議は無効となってしまいますので、相続人は正確に把握しましょう。

収集する戸籍類については、こちら↓の記事が参考になります。

本とペン

だれが相続人になるのかは、こちら↓の記事が参考になります。

相続人となるのは誰か

STEP4:遺産の調査

次に、被相続人の遺産を調査していきます。戸籍の収集と平行して進めていくとよいでしょう。

主に調査するものは、

  1. 預貯金の通帳
  2. 不動産

の2点です。

STEP4−1.預貯金等の調査

預貯金は通帳で管理されているはずですので、被相続人名義の通帳を回収していきます。

通帳をすべて回収したら、取引の内容を確認しましょう。もし被相続人に出資や株式等の財産があれば、「配当金」のような項目があるはずです。預貯金以外の財産がありそうなら、その証書も回収しましょう。

また、通帳の記載から、生活費や固定費以外で引き落としや振込等の項目があれば、借金を残している可能性があります。該当する方は、その調査もしておきましょう。

プラスの財産よりマイナスの財産が多い場合は、相続放棄の検討が必要です。

相続放棄については、こちらのページをご覧ください。

STEP4−2.不動産の調査

不動産は、市区町村役場で「名寄帳」とよばれる書類を取得して調査できます。「名寄帳」とは、その市区町村にある被相続人所有の不動産を一覧にした書類のことです。

名寄帳を取得して被相続人所有の不動産を把握したら、そこに記載されている不動産の「登記事項証明書」を取得しましょう。この書類は法務局で入手できます。

  • 名寄帳→不動産の一覧図
  • 登記事項証明書→各不動産の権利関係の明細

のようなイメージですね。

このようにして、被相続人所有の不動産を正確に把握していきます。

すべての財産が相続されるわけではありません

相続される財産と相続されない財産の違いについては、こちら↓の記事を参考にしてください。

相続されない財産・祭祀財産と一身専属権とは

STEP5:相続の方法の決定

相続方法の決定

相続には

  1. 単純相続
  2. 相続放棄
  3. 限定承認

といった3種類の方法があります。あなた自身の状況に応じて適切な方法を選びましょう。なお、相続放棄には「自分が相続人になったことを知った時から3か月」という期間制限がありますので注意してください。

ここで相続放棄を選択される場合は、この先のステップは不要です。こちらのリンク先から相続放棄に向けた手続きをとってください。

相続の3種類の方法についてはこちら↓の記事が参考になります。

そもそも相続ってどんな制度

STEP6:遺産分割協議の開催、遺産分割協議書の作成

相続放棄をせずに遺産を相続することが決定した場合は、相続人全員で「遺産分割協議」を開催します。協議を終えたら「遺産分割協議書」を作成しましょう。

遺産分割協議とは、「被相続人の残した財産を全相続人でどのように分けるのか決定する協議」のこと。相続手続きの中で一番トラブルを生みやすいポイントですので、慎重に行うことをおすすめします。

遺産分割協議については、こちら↓の記事が参考になります。

みんなで協議

遺産分割協議書の作成方法については、こちら↓の記事が参考になります。

カラフルなノート

STEP7:各種遺産の名義変更(遺産の承継)

ここからは、被相続人の遺産の名義変更をしていきます。

各種遺産をだれの名義に変更するかは、STEP6で作成した遺産分割協議書の内容にしたがいます。今まで収集・作成した書類を使用すれば、ほとんどの機関で滞り無く手続きを完了させることができます。

遺産の名義変更は、

  1. 不動産
  2. それ以外の財産

の順番で進めることをおすすめします。なぜなら、不動産の名義変更と同時に、法務局で「法定相続証明書」という書類が無料で取得できるからです。

この「法定相続証明書」とは、相続人の一覧図を一枚の紙にまとめたもの。これがあれば、金融機関等で相続人がだれであるかを証明するために、戸籍の束を提出する必要がなくなります。

遺産相続の手続きをスムーズに進めるために有効な書類ですので、ぜひ取得しておきましょう。

法定相続証明書については、こちら↓の記事が参考になります。

テーブルの上のパソコンとノート

不動産の名義変更手続きについては、こちら↓の記事を参考にしてください。

本とペン

預貯金の相続手続きについては、こちら↓の記事を参考にしてください。

貯金箱

STEP8:相続税の申告・納付手続き

相続税は、3000万円+相続人の人数×600万円の基礎控除があります。遺産の総額がこの基礎控除未満の場合は、相続税を申告する必要も納付する必要もありません。つまり、「特になにもしなくてよい」ということです。

遺産の総額がこの基礎控除の金額を超える場合には、相続税の申告・納付手続きを済ませましょう。納付期限は、被相続人の死亡を知った日から10ヶ月以内とされています。

なお、平成28年度、全体の92%の人は、相続税を納める必要がなかったとの統計が出ています。

子供2人で本を読んでいるところ

相続税については、こちら↓の記事が参考になります。

瓶の中に入ったお金

STEP9:遺産相続手続き完了

以上が遺産相続手続きの大まかな流れになります。

なお、遺産相続手続き完了後、数年経ってから新たな遺産が発見されることも珍しくありません。その時に今回作成・収集した書類を使用する可能性がありますので、大切に取って置かれることをおすすめします。

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みな司法書士法人 川上直也
司法書士になる前は、特別養護老人ホームで介護の仕事をしていました。私は、実際にお年寄りが法律の問題でお悩みになっている姿を身近で見て、誰もが気軽に相談できる、心に寄り添う法律の専門家が必要だと感じるようになりました。こうした思いから司法書士になり、当事務所を立ち上げるに至ります。ご相談は、お気軽にどうぞ。